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工事完成を迎え

塗装作業終了後、各支柱間へ横ワイヤー(ロープ径18mm)と 縦ワイヤー(ロープ径12mm)を張り、ワイヤーに金網を結束して 落石防護柵が完了。仕上げに、山側の掘削法面に植生マットで養生を行い工事は完成しました。
本工事の落石防護柵の鋼管はモルタル充填鋼管となっており、雪害対策機能も兼ねています。
今後は永久構造物として、人知れず道路交通の安全を支えていってくれると思います。
最後になりますが、工事施工地区の皆様、発注者各位、施工業者各位のご協力により 延べ就業人数281人、事故怪我等無く終えられました。 大変お世話になりました、感謝申し上げます。

 
 

塗装作業

   完成!皆さん有難うございました。  
   

塗装作業について

近頃、道路に新設されるガードレールや転落防止柵等が、焦げ茶色で統一されている事にお気付きでしょうか?
今まで防護柵の色彩は防護柵による視線誘導を副目的として白が標準となっていましたが、現在では周辺景観の中で防護柵が必要以上に目立たない塗装色としてダークブラウンが基本となっています。
本工事場所はしゃくなげ湖畔に位置しており、南魚沼地域における道路景観全体の向上を図るための取り組みを定めた 『南魚沼地域の景観に配慮した防護柵の整備に関するマスタープラン』上の「河川・湖沼等を基調とするエリア」に該当し、 色彩方針として『周辺景観の中で必要以上に目立たない、河川公園などの周辺施設と調和のとれた色彩とする』事が求められているからです。
本工事の落石防護柵は右上段の写真の通り、さび止め目的で亜鉛メッキ加工が施されており、そのままでは、周辺の山間風景に馴染みません。
そこで、現地へ設置した後塗装を施します。下塗りとして、亜鉛メッキ用特殊プライマーを塗布し、硬化後上塗り作業で、ポリウレタン樹脂塗料のダークブラウンを塗布します。
土木工事での塗装作業は天候の影響を受ける為心配していましたが、10月に入り好天に恵まれ順調に作業が進んでいます。
ちなみに、現場での塗装は職人が難儀する割に、費用は比較的安価で済みます。
塗装作業が終了したら、金網を取り付けて完了です。 ご通行の皆様には、ご不便お掛けしますが、いましばらくご協力頂きますよう
よろしくお願い申し上げます。

 
 

塗装作業

   塗装作業の様子  
   

工事の目的と技術的な工夫

現場の道路は急な斜面でカーブが多く、見通しの悪い道路です。
この道を走っていた車に落石があり、車両火災が発生しました。
この事件を背景に、落石防護柵設置工事が計画されることとなります。
落石防護柵の整備をすることにより、落石や土砂流出を抑えた安全な交通が確保されます。
岩は直径60㎝程度のものなら確実に受け止める事ができます。
この防護柵ですが、見えている部分は柵のほんの一部分にすぎないということを、皆さんご存知でしたでしょうか?
実は、土の中に約2倍程の長さの支柱が埋まっているんですよ。
また、落合六日町線の落石防護柵には、HRF工法といった技術的な工夫が採用されています。
HRFとは、High-power Rock Fence(高エネルギー吸収落石防護柵)の略称です。
落石の衝撃エネルギーを支柱間で吸収でき、その際の横ロープの突出量は比較的小さく、特に道路側面の擁壁上設置や道路直上斜面設置などに有効な工法です。

 
 

工事イメージ

   工事イメージ・HRF工法について  
 

見えない工夫と現場技術者の悩み

技術的な工夫だけではないんです。
実は現場事務所で太陽光のパネルを使用して電力を削減したり、ゴミ拾いを行ったり、工事現場で働く職人さんたちは見えないところで様々な活動をしているんですよ。
今回このページを作るにあたってインタビューをさせて頂いた現場代理人の大平さんは、後継者不足を嘆いています。
『土木』や『職人』というワードを聞くと、どうしても専門知識が必要で、肉体労働を強いられる、そんなイメージを持ってしまうと思います。
しかし、土木は身体だけではなく頭を使って、どんな風にすれば工事が進むのか、じっくりと計画を練る事から始まります。
現場で得る知識が多く、もっともっと敷居を低くして、興味だけで入って来ることができる世界なんだ、とおっしゃっていました。
もしも技術職や建築、土木に感心がある方がいらっしゃいましたら、勇気を出して一歩を踏み出してみるのも良いのではないでしょうか。

 

現場写真

   現場の様子  
 

工事の場所